Internet Monitor
執筆時点では、Internet Monitor は CloudWatch コンソールで プレビュー として利用可能です。一般提供時の機能の範囲は、現在体験できる内容から変更される可能性があります。
ワークロードのすべての層からテレメトリを収集する ことはベストプラクティスですが、これは課題となる場合があります。しかし、ワークロードの層とは何でしょうか?一部の場合は、Web、アプリケーション、データベースサーバーかもしれません。また、フロントエンドとバックエンドとしてワークロードを捉える人もいます。そして、Web アプリケーションを運用する人々は、Real User Monitoring(RUM) を使用して、エンドユーザーが体験するアプリケーションの健全性を観察できます。
しかし、クライアントとデータセンターやクラウドサービスプロバイダー間のトラフィックについてはどうでしょうか?また、Web ページとして提供されず、RUM を使用できないアプリケーションについて はどうでしょうか?

Internet Monitor はネットワークレベルで動作し、観測されたトラフィックの健全性を評価し、AWS の既存の知識 と既知のインターネットの問題を相関分析します。簡単に言えば、インターネットサービスプロバイダー (ISP) にパフォーマンスや可用性の問題があり、かつ アプリケーションのクライアント/サーバー通信がその ISP を使用している場合、Internet Monitor はこのワークロードへの影響について事前に通知することができます。さらに、選択したホスティングリージョンと Content Delivery Network としての CloudFront の使用状況に基づいて推奨事項を提供することができます1。
Internet Monitor は、ワークロードが通過するネットワークのトラフィックのみを評価します。例えば、他の国の ISP に影響が出ている場合でも、ユーザーがそのキャリアを使用していなければ、その問題を可視化することはできません。
インターネットを経由するアプリケーションのモニターを作成する
Internet Monitor は、影響を受けている ISP から CloudFront ディストリビューションまたは VPC に到達するトラフィックを監視することで動作します。これにより、ネットワークの問題によって発生するビジネス上の問題を軽減するために、アプリケーションの動作、ルーティング、またはユーザー通知に関する判断を行うことができます。

インターネットを経由するトラフィックを監視するモニターのみを作成してください。プライベートネットワーク (RFC1918) 内のホスト間などのプライベートトラフィックは、Internet Monitor で監視することはできません。
該当する場合は、モバイルアプリケーションからのトラフィックを優先してください。プロバイダー間をローミングしているお客様や、遠隔地にいるお客様は、異なる予期しない体験をする可能性があり、それを把握しておく必要があります。